町中に溢れている買取専門店様。
一つの駅の周りに何店舗も見かけます。
『金、プラチナ買取』、『ブランド品高価買取』、『ROLEX高く買います』……
何故、こんなに買取専門店が多いのか?
質屋のプロフェッショナルであるTRIGOが考えてみました。
1、大手フランチャイズグループの台頭と努力
街を歩くと黄色い看板やオレンジ色の看板などの有名フランチャイズ加盟店をよく見かけますよね。リユース業界がこれだけ成長した一因は間違いなく有名フランチャイズ企業がものすごい努力をして宣伝や加盟店を増やして行きました。
使わなくなった物を売ると言う意識を日本人に植え付けたのも彼らかもしれません。
2、参入、開業のしやすさ。
買取専門店の開業は質屋を開業するのに比べて非常に簡単なのです。
まず必要なのが『古物商』です。
これは必要書類を揃えて手数料と一緒に警察に持って行けば40日前後で許可が降ります。
そして『店舗』です。
買取だけなら省スペースでOK!最小で4坪前後でも出来ます。
後は『買い取り資金』です。
基本はこれでOKなのです。
買取専門店のFCに加盟すれば品物の査定の仕方や、お店の運営方法等の様々な事をパーッケージで買えます。
3、キャッシュフローの速さ。
買取専門だと運転資金(買い取り資金)の回転が速いのです。
例えば、午前中にお客さんから30万円でROLEXを買いました。
それを業者に売るとすると最短でその日の内に売って現金を手にする事が出来ます。
小売りするなら利幅は大きいがいつ売れるかわかりません。
業販なら現金化が早いのです。
この3つの視点から考えても起業しやすいビジネスとわかります。
次に買取専門ビジネスの問題点、課題、弱点を質屋と比較しながら考えてみます。
①、店舗数が多すぎる故の競合他社との凌ぎ合い。
駅前の徒歩圏内に数店舗以上あるのが今の現状です。
お客さんは少しでも高いお店に売りたいが為、何店舗も回ります。
買取店が高く買うと言う事はお店の利益が減るという事。
つまり、資金力の弱いお店は勝ち残る事が出来ません。
それに対し質屋は店舗数自体が少ないのです。
全国で3000件を切ると言われている質屋の実店舗数を考える競合他店が圧倒的に少ないのです。
ライバル店が少ないという事はビジネスとして大きな利点です。
②、収益構造が基本1つしかない。
お客さんの品物を安く買い取ってそれを早く高く売る。
これだけです。
買えなかったら終わりです。
一方、質屋は買取専門店には絶対に出来ない質預りが出来ます。
質預りは手数料商売です。
お客さんの品物をお預かりしてその保管料を頂きます。
その保管料の基準となるのが、質屋営業法で決められてる上限利率が109.5%です。
店舗の場所にもよりますが1カ月の保管料(利息)が9%頂けます。
日本の金融業の中で最高の利率が質物保管料なのです。
質蔵の中に1000万円の質預り高があれば1か月の利息収入が90万円。
1年間の利息収入になると1080万円です。
これが固定収入です。
この質預りに質屋は買取も出来ます。
質屋の買取は質預りでしっかりと固定収入が生まれる為、普通にやっても買取金額が高く買えます。
つまり、質屋は収益構造が2つあるのです。相乗効果で質預りも買取のお客さんも増えて行きます。
③、買取品は1回買ったらもう終わり。
買取専門店の場合、お客さんからシャネルの時計を買い取りしたら・・・
それを次に売ってしまえばもう終わり。その時計は1回しか利益を生みません。
方や質屋は、質預りでシャネルの時計を預かればその期間に応じて保管料が入ります。そしてお客さんが品物を出質(品物を出して持ち帰る事)あと、高確率でまた持ってきます。
つまり、一つの品物が何度も何度も質屋とお客さんの間を行ったり来たりします。
その度に質屋には利益が出ます。
直営店の質屋には3年以上に渡って品物を預けてるお客さんがいます。
1つの品物を2年間で9回も質預りした方がいます。
1か月の間に同じ品物を4回も質預りと出質を繰り返す人がいます。
質屋業は一人のお客さんと長~いお付き合いが出来るのです。
もちろん質屋ビジネスにも問題点や課題はあります。
それを一つ一つTRIGOと一緒に考えて行きましょう。
さあ、これを読んで質屋と言うビジネスに興味を持たれた方はTRIGOへアクセス!