最近、人に良く聞かれる質問ナンバー1がこの質問なのです。
「社長はなんで質屋になったの?」
本当によく聞かれます。
世間の皆様にとって質屋って珍しいレアな存在らしいのです。
あなたの周りに質屋の経営者が何人いるか数えてみてください。
あまりいないと思いますよ~。
では、僕が質屋になったきっかけを書きます。
若いころの事です。
年の頃なら25歳くらい。
当時の僕は若さと体力だけが取り柄の売れないカメラマンでした。
まったく食えず、明日の晩御飯にも困ってた時の事です。
たまたま知り合いから質屋の社長を紹介されました。
質屋に行って相談するも質入れする品物はカメラ機材しかない。
これを質入れすると写真の仕事が一切出来なくなるのでそれは出来ない。
さて、どうしたものか・・・・・
悩んでいる僕に質屋の社長から神のお言葉がありました。
「おまえ、このカメラがないと困るだろう?」
「だったら、うちで便所掃除のアルバイトやらせてやるよ。」
飛びつきました。
時給800円のその日払いの条件で便所掃除のアルバイトをゲット!
次の日からやりましたよ~。
しかし、すぐに問題発生です。
その質屋にはトイレが1つしかなく、10分で仕事が終わってしまうのです。
10分でも質屋の社長は800円くれました・・・・・
だがしかし、
足りないのですよ。
25歳の男の子には800円じゃ足りないのですよ。
そこで一つしかないトイレを時間をかけてきれいにすることにしました。
最終的には5時間くらいの長い時間をかけて掃除しました。
もう、5時間掃除して綺麗に磨き上げると不思議な感情は湧き上がるのです。
「俺はこの便器をなめられる!」
ずーっとそう思って便所掃除をしていたので、つい、ポロッと社長に言っちゃいました。
「僕はこのトイレをなめられるくらいにいつも掃除してますよ。」
すると社長は
「じゃあなめて見せて」
えっ、なめるの?
と一瞬だけ思いましたが、すぐになめましたよ、便器を!
それを見た社長は、
「明日からは店を手伝え。」
この瞬間が僕の質屋人生のスタートです!
次の日から質屋の小僧としての丁稚奉公と言う名の修業が始まります。